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建物から乗船する場合は、3階から乗り込みスロープを利用することになる。建物から乗り込みスロープに段差があるため、スロープが設置されている。そこから水平に10m程度進むと、図1.3−12に示したような、大きな段差が2ヶ所有り、これに急なスロープが設置されている。車いす使用者は自力で走行することはかなり困難である。高齢者にとっても辛いところである。フェリーの高さと乗り込みスロープを調整する機構がこの段差を作っている。
乗り込みスロープの端はフェリーの高さに微調整できる機構となっているが、調査時に乗り込むときには、かなり急なスロープとなっていた。
船室への入り口は5cmの段差があり、長さ50cmのスロープが設置されている。
d. 自動車から船室へのアクセス
車いす使用者が自動車で乗船する時は、エレベータ乗り口に接している場所を優先的に配置している。駐車した所からは、図1.3.15の入り口の段差16cmにかかった、長さ120cmのスロープで図1.3−16のエレベータに乗り込む。エレベータは、1台の車いすが乗れる程度の広さである。またエレベータヘの乗り口にも段差があるがスロープが設置されている。
エレベータで客室のある階へ移動し、さらに部屋に移動する途中には図1.3−18、図1.3−19に示したように2cm以下の段差が3ヶ所あった。
客室へ入る前に、チェックインするカウンターがあるが、車いす使用者が届く高さのカウンターは無かった。カウンターの高さは110cmであった。
e. 車いす対応客室1等洋室のドアー幅は62cmで車いすは入ることができない。しかし車いす対応の洋室は、80cmあり、車いすが入る。部屋の定員は2名で、ベッドが図1.3−22のように設置してあるので、車いすは入り口から直進で入ることができる。しかし、ベッド間は車いすの幅程度のスペースである。
部屋には、洗面台が設置してあるが、台の下が塞がっているため、車いす使用者は、横向きでないと使用できない。
車いす対応の部屋は、2部屋ある。
f. 車いすトイレ
車いす用トイレは、部屋のすぐ隣にあり、そのスペースは210cm×270cmで、十分な

 

 

 

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